更新園の病害虫防除
更新の目的と注意点
病害
炭疽病・網もち病・輪斑病が多発した場合、更新により伝染源となる病葉を除去することで以降の発生を減少させることができる。
- 有機栽培などでも有効。
- 網もち病・輪斑病の枝枯れ被害は、浅刈り・深刈り更新でも軽減される。
害虫
チャノホソガなどは、更新により発生時期を茶芽生育期からずらすことで、次茶期の被害が軽減される。
- 更新園では一時的に病害虫の発生源が減少する。しかし、周囲からの飛び込みもあるため、育初期は加害する芽・葉が少ないことや、新芽の生育期間が長いため再生芽に病害虫の被害を受けやすい。
- 再生芽が被害を受けると樹勢回復が遅れるため、病害虫に注意が必要。
- 更新(せん枝)の時期と程度(一番茶摘採後/中切り、深・浅刈り、二番茶摘採後/深・浅刈り)、樹勢、天候などにより再生芽の生育が異なるため、芽の生育状況に応じて実施する。
- 再生芽の生育は摘採する一般園より遅れるため、周辺園へのドリフトに注意。
- 秋芽生育期に使用予定の薬剤は、更新園再生芽への使用を避ける。(薬剤の使用回数に注意)
更新(せん枝)は耕種的防除になり、病害虫の発生・被害を減少できます。
でも、薬剤による防除も必要です!
再生芽生育後半に炭疽病・新梢枯死症が、整枝後に輪斑病が発生。
再生芽は害虫の集中被害を受けやすい
チャノミドリヒメヨコバイ・チャノキイロアザミウマ・カンザワハダニ
補完・臨機防除
炭疽病・新梢枯死症
発生と防除の狙い
- 更新により発生源は減少。しかし、更新(せん枝)後裾部などに残った病葉などから増加するため、生育後半からの発生を防ぐ必要がある。
輪斑病
発生と防除の狙い
- 病原菌は更新(せん枝)しても枝条、残葉、枯葉などに残り、再生芽の摘採・整枝時に感染。一般園と同様に耐性菌などに配慮した薬剤で摘採・整枝後直ちに防除する。
チャノミドリヒメヨコバイ・チャノキイロアザミウマ
発生と防除の狙い
- 更新(せん枝)園で被害が最も大きい。再生芽の萌芽・生育初期に集中加害し、芽の生育・樹勢回復を著しく阻害する。萌芽から生育初期に残効の長い薬剤などで防除する。
チャノホソガ
発生と防除の狙い
- 周辺から飛来し、徐々に増加。産卵・潜葉期幼虫などを確認し防除する。
カンザワハダニ
発生と防除の狙い
- 更新(せん枝)により天敵が減少するため、再生芽生育後半から増加。茶園を観察し、発生初期に全ステージに有効な薬剤で防除する。
チャトゲコナジラミ
発生と防除の狙い
- 葉が少なく散布薬液がかかりやすいため、防除効果が高い。多発生園では第2世代若齢幼虫発生期(6月下~7月上旬)に防除し、密度低下を図る。
クワシロカイガラムシ
発生と防除の狙い
- 更新(せん枝)で葉が少なく散布薬液がかかりやすいため、高い防除効果が得られる。