病害防除 虎の巻 「黒枯病防除」
- 主に葉に発生、茎、果実、果梗でも発生する
- 葉では褐色小斑点を形成、拡大すると黒褐色輪紋状の病斑を形成する
- 茎では黒褐色の斑点を形成し、黒色ビロード状の菌そうを生じる。病斑が拡大すると枯死する
- 果実、果梗では黒褐色の斑点を生じる
- 斑点病の症状に類似、但し、斑点病の病斑は円形だが、本病は不定型になりやすい傾向
- 多発した場合、落葉、果実への病斑、株枯症状を引起し、生育不良や品質の低下・減収を招く
黒枯病
発病適温
- 25℃付近
- 28℃では生育適温
- 施設栽培で多湿条件は発生しやすい
※使用している写真及びイラスト等の無断転載を禁止します。 写真原図 木曽 皓
黒枯病の防除が難しい理由
① 使用できる薬剤が限られている
一部系統の薬剤では耐性が発生している。天敵と併用する場合の注意も必要。
薬剤耐性菌の影響も考慮し、且つ天敵には影響の少ない薬剤を使用することが重要。
② 発病が多くなると防除が難しい
防除が遅れると壊滅的な被害を及ぼす。
予防的な防除が必要。
黒枯病防除のポイントは?
- ① 換気や加温により高湿度条件が続かないよう管理する
- ② 肥料切れは発病を助長する可能性があるので、肥料管理に注意する
- ③ 促成栽培は4月以降の薬剤防除を徹底する
- ④ 発病が多くなると薬剤で進展を抑えられない場合が多いので、ダコニール1000を活用して予防的な防除に重点をおく
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