病害防除 虎の巻 「べと病防除」
- 葉、花梗に発生し、病状が進むとしおれて枯れる
- 卵胞子または菌糸の状態で葉に付着して越冬し、翌春に分生子を形成して空気感染する
(第一次感染源) - 分生子は発芽すると、5~10日間の潜伏期間を経て発病する。その後、葉面上に多数の分生子を
生じ、周囲の下部にまん延する(第二次感染源) - 冬に降雨が多く、3~4月の気温が高く降水量の多い年に発生しやすい
べと病
- 発病適温:気温15℃前後
- 曇雨天が続くと多発する
※使用している写真及びイラスト等の無断転載を禁止します。 写真原図 木曽 皓
べと病の防除が難しい理由
① 発病後の防除が困難
発病すると多数の分生子を形成し、圃場全体にまん延する
病害発生前からの
定期予防が重要
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② さまざまな病害が同時に発生する
ネギは栽培が長期に及び、複数の病害が混発する
適用病害の多い薬剤での
同時防除が効果的
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③ 薬剤が付着しにくい
ねぎは葉の表面が滑らかなため、薬剤が付着しにくい
十分な使用液量を
ムラなく散布する
べと病防除のポイントは?
- ① 発生圃場では連作をさける。
多発圃場は、3~4年間は他の作物を栽培する - ② 健全な種子を使用する。
汚染の恐れのある場合は種子消毒(乾熱消毒)を行う - ③ 苗床、圃場の発病株は速やかに除去し、適切に処分する
- ④ 薬剤防除は、予防散布や発病初期の散布の効果が優れるので
発病初期に重点を置く - ⑤ ねぎは濡れにくい作物であるため、展着剤を加用し、
株元まで薬剤が十分に付着するようにていねいに散布する - ⑥ 雨が続く場合は降雨前の晴れ間を見計らって早急に防除する
その後も曇雨天が続く様なら、継続して防除を徹底する
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